薪窯づくり9 凍結と対決

(2014年12月2日 記事)

北海道で焼き物をしていると、この時期には冬をどのように乗り越えるかを考えなければなりません。
真冬はビックリするほど寒いために水が凍ります。

陶芸では水を沢山使います。
粘土の成分は主に鉱物と水なので一度凍ると、それが解けた時には鉱物だけが残ってバラバラになります。
12月にもなると、室内でも0度以下になってくるので温度計を見て常に温度管理に気を配るのが大切です。

外に置いておいたレンガに氷がついてしまいました。
付着した雨水や雪が凍り付いて固まってしまい。そのままだと耐火モルタルが滑ります。
一度薪ストーブで暖めてから積みます。
もうそろそろ雪も降り始めるので、すべての耐火煉瓦を室内に移動しました。
耐火煉瓦は一個4キロ。
1000個以上です。
大変な作業となりました。

作り途中の窯も凍ったら大変です。
レンガとレンガを密着させるために使う耐火モルタルは耐火粘土と水から出来ているので、
これが凍るとレンガが動いてしまいます。
そもそも北海道で冬に窯を作るのはやってはいけないことかもしれません、、、、
とりあえず、窯の中に石油ストーブと電気ストーブを入れて凍結を予防します。

窯の中に炎を見ると、、、、、
窯焚きのイメージが広がってきます。
楽しみです。

薪窯づくり10 うしろすがたのしぐれてゆくか

(2014年12月2日 記事)

薪窯づくりはいよいよ煙突部分に取りかかりつつあります。
ブロックで高さを調整して、モルタルを入れて固めました。
この上に耐火煉瓦で煙突を積み上げます。
天井からひもを垂らして煙突の垂直を確認出来るようにしました。
煙突が曲がったら大変です。

煙突付近の温度は1000度ぐらいと思われるので、形が一定でないレンガを上手く組み合わせて使います。
壊した窯のレンガは割れていたり、モルタルが付着していたりです。
長年、外に放置したものもあって汚れています。

こういうレンガは使う前に整える必要があります、、、
作業を効率的に助けてくれる道具達を紹介します。

エアーハンマーとタガネ&ハンマー
これで付着した凸凹を平らにします。

曖昧な形のものはコンクリートエンジンカッターでぶった切って揃えます。
水を出しながら切るので、粉塵もなくていいです。
問題なのは、換気しないと排気ガスで死んでしまいます。

そして何と言っても強い味方はケルヒャー君
レンガの汚れを一発で落としてくれる頼れるやつです。

元々ここは風呂場なので排水設備が完璧です。思う存分ケルヒャー出来ます。
窯の背後で水しぶきをモウモウとあげていると、、、、窯場は霧につつまれました。

うしろすがたのしぐれてゆくか

ふと、そんな句を思い出しました。

薪窯づくり11 登らない窯

冬型の気圧配置でさらに北海道は寒くなってきました。
こうなると、最高気温はいつもマイナスです。

窯場の屋根のツララもどんどん育つでしょう。
窯場では、耐火モルタルが凍らないようにストーブを焚いていますが、0度を下回らないかハラハラです。

2室目の天井を並べます。
登り窯は、階段状に上がるので本来は1室目より2室目の天井が高い位置になりますが、2室目の高さを低くしたので、外見では登らない窯になっています。

両側から積み上げたものを中央で合わせて、ど真ん中の列のレンガを力一杯打ち込みます。
アーチになると、崩れないのがいつも不思議です。

いよいよこれから捨て間と煙道と煙突です。

薪窯づくり12 ようやくの春

(2015年4月15日 記事)

長い冬が終わって、福寿草が咲くようになりました。
雪が溶けて、大地からこの黄色い花が出てくると、
心が躍ります。
きっと長い冬があるからこその感動だと思います。

4月10日を過ぎると最低気温がマイナスになることもなくなったので、ようやく窯作りを再開することにしました。
マイナス気温だとレンガを積むのに使う耐火モルタルが凍ってしまうのです。
北海道で窯を作るのでしたら、4月中旬から12月初旬の間がベストだと思います。

登り窯の天井部分に耐火煉瓦を乗せる作業から始めました。
まずは、窯土づくりからです。

窯を壊した時に大量に発生する細かくなったレンガも大事な素材になります。

レンガ屑をフレットミルで細かく粉砕します。
レンガを切断した時に出た粉塵なんかも大事に取っておいたので一緒に入れます。

これに、耐火モルタルを少量加えてハンドミキサーで練ります。
耐火モルタルの消費量を少なくすることができるし、異なった粒子によって強度と保温効果が望めるのではないかと期待しています。

壊した窯から採ってきた半分に割れていたり、ボロボロの中古レンガも大量にあるので再利用しました。
耐火物はどんな形になっても使い回します。

薪窯づくり13 煙突、屋根を突き破る

(2015年6月22日 記事)

いよいよ窯作りの最終段階!
煙突づくりに取りかかりました。

耐火煉瓦と赤煉瓦を一つ一つ積んだ煙突が理想なのですが、かなりたくさんのレンガを必要とするためドラム缶を利用することにしました。
近くのガソリンスタンドでドラム缶を5本購入して、上下を切って筒状に加工。
その内側に耐火煉瓦を積みます。レンガとレンガの隙間は耐火モルタルをしっかり詰め込みます。
そうやって一段一段ドラム缶の内側にレンガを積み上げます。

垂直をしっかり見ながら作業を進めます。焼成中に煙突が倒れたらそれこそ一大事です。
ドラム缶を利用すれば技術的に垂直に煙突を作るのは難しくありません。

僕の知る限り、たいてい煙突は建物の側面に出すことが多いです。
なぜかと言えば、当然ですが屋根を突き破らなくてはいけないことになってしまうからです。
しかし、ここは旭川。冬場には寒さで地面が持ち上がるし、冷えすぎて煙突が暖まりにくくて炊き始めが大変ということもありそうです。なので、壁を壊して建物の側面に出さず、頑丈な地盤があって、冬場でも温めやすい空間に煙突を立ち上げることにしたのです。

いよいよ煙突を出すために屋根をぶち抜きます。

下から繋がった煙突の顔が出てきました。
この中を1000度近い炎が通るのだと思うと
ワクワクします。

さらに積み上げて行きます。
足場を必要としないので作業が楽です。

煙突はひとまず完成。
屋根の穴を塞ぎます。
トタンを切って、加工して

継ぎ目から雨水が入らないように工夫します。
まったくの素人工事なので、きっと雨漏りがしそうですが、
下はもともと大浴場の洗い場になっていたので、滝のような水が入ってもすぐに排水できるので心配ありません。
お風呂場に薪窯、おススメです。

煙突をトタンで塞いで、その時を待ちます。