蝦夷粉引アイヌ文小壺

登り窯で焼成した小壺です。
室町時代に生産された信楽焼の檜垣文小壺から着想を得ました。

檜垣文とは、壺の肩に×印を連続的に2本の平行線の間に刻んだもので、一説にはしめ縄を表現したものだと考えられています。

そもそも、しめ縄は虫やネズミなどから大切な穀物を守くれる「蛇」を形どったもののようです。
いずれにしても壺に刻まれた文様には、人々の祈り、宗教的な意味合いが強く込められていることに間違いありません。

一方、アイヌは農耕はしていませんでした。アイヌが一番恐れていたものは伝染病だったようです。

天然痘などの伝染病が蔓延するたびに多くの命が奪われてきました。蝦夷粉引アイヌ文小壺
アイヌの着衣には襟や袖口にアイヌ文様が描かれていますが、それは邪悪なものが身体に入らないようにと考えた魔除けの意味合いが強いものです。アイヌには「ニマ」と言われる木製の器がありますが、これにも魔除けの文様があります。

北海道の陶芸家として
壺に祈りを込めて、文様を刻む。
そうした行為が今の時代にあって、出来るのか。

最近、そんなことを考えています。

「蝦夷粉引」とは工藤和彦の造語です。

中世に朝鮮半島で発明された「粉引」の技法が、九州、西日本から北上して、、、、ながい時間と日本の歴史を辿って、ついには北海道までたどり着いたロマンを考えて命名しました。

そもそも白くないので、粉引と言ったらおかしいかもしれませんが、、、、

僕の中では、北海道らしい野性味のある粉引というのが理想です。

粋人館企画『北の雅』展

期間:8月11日(土)〜 8月13日(月)
11:00  〜 18:00
場所:粋人館
   〒0781405
   北海道上川郡愛別町本町174
   tel 01658-6-5077
   WEB 粋人館

花:角島泉 うつわ:工藤和彦  2017年粋人館にて撮影

旭川のお隣の愛別町の中心街にある「粋人館」は銀座のサロン・ド・慎太郎の矢部慎太郎オーナーが世界各地で目利きした“慎太郎好み”の骨董や現代作家のうつわを取り入れた割烹料理のお店です。
90年以上にもなる邸宅を温故知新の感覚で改装し、料理には安全安心の地元の食材をふんだんに使い、しかも目を疑うようなリーズナブルな価格を実現させています。
まさに矢部さんの故郷・愛別町への想いが詰まったどこを探しても見つからない料理店になっています。
この粋人館では、工藤和彦のうつわもたくさんお使いいただいています。
毎年、お盆の時期に行われる「北の雅」展は、矢部慎太郎さん監修のもとで、陶芸家 工藤和彦 雪ノ浦裕一さん フラワーアーティスト 角島泉さんによって『北海道での雅(みやび)』を探る展覧会です。
今回で3回目となり、さらにパワーアップ!矢部慎太郎さんが、日本、世界各国で集めに集めた骨董の数々を一挙に展示、販売いたします。
会期中は大変混み合いますので、粋人館でのお食事をご希望の方は早い時間帯にご来店頂くか、ご予約をお済ませの上でごゆっくりご鑑賞下さい。 工藤和彦の定番のうつわは黄粉引、白樺ホワイト、緑粉引といった作風で小皿から尺皿まで、豆鉢から大鉢まであります。 また、旭川の工藤和彦直営店『ウラヤマクラシテル』で現在開催中の「ちっちゃい花入いっぱい展」から、様々な形のものを特別選抜して展示に加えます。
会場には全日工藤が在廊しております。
暑い日が続きましたが、ようやくさわやかになってきた北海道の夏!おでかけください。お待ちしております。

粋人館
〒0781405
北海道上川郡愛別町本町174
tel 01658-6-5077 WEB 粋人館