冬は粘土づくり

 冬は当然ストーブを燃やします。ここ旭川では外気がマイナス25度くらいまで下がるので、暖房がないと、水分は凍ります。陶芸では凍害は致命的です。そのため温度管理は大切な仕事です。
夜間はオイルヒーターで一定に保ち。朝は1時間ほど灯油ストーブで急速に暖め、その間、薪ストーブを点火して日中は薪をくべて暖房とします。
温度のコントロールは断熱さえしていれば、容易なのですが、湿度の管理はなかなか難しい。特に冬場は乾燥が著しく、急速に作った作品が乾燥して行くと、歪んだり、縁から亀裂が入ります。
昔ながらの窯元などに作業場を土間にしているのは、自然の湿度を上手く利用したものなのです。
これにヒントを得て、この冬場は作業場で秋に掘った粘土を乾燥させる事にしました。

乾かした粘土は水に浸して泥状にして、石膏鉢に入れて水分量を調整して練ります。
僕が掘っている粘土は、風に乗って飛んできて堆積した粘土なので、自然現象で粘土粒子は揃っており、フルイにかけて不純物を取り除く必要もありません。
湿度調整も出来るし、粘土はどんどん作れるし仕事もはかどります。
色々考えながら日々、仕事に取り組むのは楽しいことです。

ひとつ気がついた事があります。掘って来た粘土をカチコチに凍らせてから、溶かすと自然と結合がバラバラになります。堅い粘土の塊をハンマーで砕く必要もなくなるので、結果的に作業効率がグンと上がりました。
旭川の寒さも強い味方になる事もあるものです。
今まで寒くて辛かった旭川の冬が、楽しいものになりつつあります。