サボア・ヴィーブルの思い出(1)

24年前、栃木県益子の陶器市の帰路、車が動かなくなって廃車。

この際、足を伸ばして東京のギャラリーにうつわ売り込みに行こうと考え、まず向かったのが六本木の「サボア・ヴィーブル」でした。

サボア・ヴィーブルは若手作家の登竜門だと聞いたことがあったからです。

ギャラリーには突然尋ねましたが、少し待っていれば面談できるとのこと。

すでに私のような先客がいるようで、オーナーが対応していました。

結構手厳しい指摘をしている印象で、若手の女性の作り手は撃沈の気配。

オーナーの声は低くて響いていました。

オーナーの宮坂さんは背が高くて、体格が良い方でした。(のちに高校で投手をしていたと聞きました。)

私の番になって、いくつか持参したうつわを並べると、、、

「野暮ったい」と言われ、様々に改善点を教えて下さいました。

宮坂さんのお話は、とっても的を得ていたので感服しました。

一通り話が終わると、突然に「ひと月半後にたまたま空きがあるから、個展できるか?」と耳を疑うような展開に。

即座に「やります!」と答えたものの、ほとんどの作品を益子で売ってしまった後だったので、個展までの間は不眠不休の制作の日々。

個展前日には、疲労と極度のプレッシャーで皮膚がカサカサになって耳が切れて血を流すほどでした。

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