サボア・ヴィーブルの思い出(2)

サボア・ヴィーブルでの初個展数日前に、「勢いで、たくさん持って来るなよ」とオーナーの宮坂さんから電話。

忠告もあって、厳選した作品を会場に並べました。

ドキドキしながら開店時間を迎え、しばらくするとお客様がひとり、ふたりと作品を眺め始め、購入する方もちらほら、、、

個展初日の様子を見て、宮坂さんが「家に電話してすぐに追加を送ってもらえ」と言ってくれたのは、とっても嬉しかった。

自宅の妻に喜んで電話すると、とんでもないことが発覚。

1月の厳冬期に長く留守をするので、作業場の水道管が、凍結で破損しないように、蛇口からチョロチョロと水を流していた。

それが大失敗。

まず、流し台の排水が凍ってしまい、行き場のない水は溢れて、作業場は数日をかけてスケートリンク状態に。

床に置いてあった作品は氷でくっついて取れないらしい。

結局、追加の作品は届かなかった。

トラブルはあったものの、初めての個展はすこぶる好評で、「10年は続けよう」と宮坂さん。

毎年の個展が決まった。

今から思うと、追加作品を送れず、彼に駄作を見せなくて済んだのが良かったのかもしれない。

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