サボア・ヴィーブルのツートップ、宮坂さんと外山(とやま)さん。
宮坂さんは作家の創作目的や目標、独自技術に目を向けているようでした。
うつわのサイズや見込み、形のバリエーションなど、メモや資料を参考にたびたび教えて頂きました。
一方で、外山さんは作家の感性を重視していたように思います。
とにかくセンスが良くて、外山さんと話していると、潜在的な自分のイメージが湧き上がって来るのを感じました。
サボア・ヴィーブルが若手作家の登竜門と言われた由縁は、宮坂さん、外山さんのツートップが、作家の独自な視点や技術、思考をしっかり受け止めつつも、自分たちの経験や時代の流れを読み、作家に率直な意見をぶつけてくれたことにあるだろうと思います。
45年前に革新的な工芸の発表の場として開業された「SAVOIR VIVRE(サボア・ヴィーブル)」。
店名はフランス語で、「礼儀」「マナー」「生きるために必要な教養」のような意味合いらしい。
「作り手」と「使い手」を繋ぐプラットフォームとして、サボア・ヴィーブルの果たしてきた役割はとても、とても大きなものだったと思います。
宮坂さんが他界して、数年後には外山さんも逝ってしまわれた。
そしてサボア・ヴィーブルは2022年12月26日に閉店。
いつもいる人が、そこに居ない寂しさが、ずっと残っている、、、
こればかりはどうしようもない。
とにかく、颯爽と時代を駆け抜けた二人の姿に想いを馳せて「勇気」をもらおう!
「工藤さん、それよ!」と外山さんの声が聞こえる気がする。