陶芸しばしば凍芸?

北国で陶芸をするのに、一番気を使うのは気温の問題です。ここ、旭川では冬になるとマイナス25度にもなってしまいます。水はビックリするくらいすぐに 凍ってしまいます。気を抜くと水道管も凍ってしまって日々の生活でも気が抜けません。水道管が凍ってしまったら、縁の下に潜って熱湯を掛けたりバーナーで 炙ったり、とっても大変です。(こんな事が無いように、凍結しやすいところには電熱線を巻いたり、使わない時には水道管の中から水を抜いてしまうんです。)作家として涙が出るくらい一番情けないのは、せっかく作った作品が凍ってしまう事です。粘土には水分が30%ほどあるので、それが凍るのですが、 凍っている時にはしっかりと形を留めている作品も、部屋が暖まると端からどんどん無惨に潰れていきます。この恐怖の光景は思い出すだけでもゾッとします。 解けた粘土は水分が抜けてザクザクになった感じで、再び水分を加えて練らないと粘土に戻りません。独立して間もない頃は、ストーブの給油をケチって夜中に 火を絶やしてしまったり、断熱にも気を配っていなくて、ずいぶんとやらかしてしまいました。経験を重ね改善し、今ではより安全なオイルヒーターで冬中一定 の温度で暖めているので、安心して眠れるようになりました。写真は現在の作業場です。ジェットヒーターや薪ストーブまであって、暖房には手を抜いていませ ん。逆に乾燥しすぎるのも創作には問題となるので、それにも気を使っています。

これが、仕事場の窓からの風景。雑木林になっていて山に繋がっています。アカゲラ(キツツキ)やエゾリス、時々シカやキタキツネなんかも遊んでいたりします。厳しい環境の中で生き抜いている動物達を見ていると、なんだか励まされます。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
目次