片口カワイイ

 富春館での個展もあと3日となってしまいました。本当なら、会場にいてお客様をお迎えしたいところですが、そうしていると注文品やら、次回の個展の制作などが出来なくなってしまうので、おまかせして、旭川に帰ってきました。

 今日は片口鉢をいっぱい作りました。気持ちを切り替える時にはこれが一番です。

 僕の作るうつわの中で、特に人気が高いものに「黄粉引片口鉢」があります。料理研究家の栗原はるみさんが選ぶうつわのコンペで全国の作家が多数応募する中、このうつわが大賞をとった事や料理本の中で料理を盛りつけて利用されたりなどで、人の目に触れる機会が増えているからだと思います。

 おかげさまで、このデザインはもうかれこれ11年ぐらい作り続けているロングセラーとなりました。片口シリーズ 豆鉢、小鉢、中鉢、大鉢の4種類、浅いタイプの平片口シリーズも豆皿、小鉢、中鉢、大鉢の4種類。

 「そんなに同じもの作り続けてよく飽きませんね」と言われた事がありますが、なかなか飽きないものです。どんどこ出来ちゃう。もともと、僕はこの片口っていう形が大好きなんです。ポッコリとしていて、口をキュッと出していて最高にカワイイ。実はこのカワイさを僕に教えてくれたのは、古唐津の片口でした。先日の旅でもお目にかかりましたよ。どうです?この何ともキュートなフォルム。うわーシビレル~。たまりませんなー。

 洗練されつつも、カワイさがある。そんな片口が作れたらいいなーと思っています。

 工藤和彦作 黄粉引片口鉢

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